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ライヴ概要

Live Summary

YCC ヨコハマ創造都市センターでは、アートプログラム「YCC Temporary」の第二弾として、現代美術家の山川冬樹による『LIVE(生きる/ライヴ)』をテーマとした、70時間連続ライヴ「YCC Temporary 山川冬樹:LIVE FOR 70 HOURS」を開催します。

 

本プログラムでは、音楽、美術、舞台芸術など境界を超えて国際的に活躍する横浜在住の芸術家であり、ホーメイ歌手としても知られた山川冬樹が、YCCの 1階空間に対峙。「ライヴ」という音楽の上演形態を借りて時間の尺度を問い直し、身体、音響、光、映像などさまざまな要素を動員しながら、『LIVE』=『生』そのものをインスタレーションとして70時間にわたり展覧します。

 

本プログラムは、YCC  1階ギャラリー全域を使って行われ、開催中のYCC 1階は、昼夜問わず70時間連続開館しています。チケットを購入された方は70時間の公演中、いつでも、何度でも入退場可能となります。

 

YCCでしか見ることのできない山川冬樹の「LIVE FOR 70 HOURS」を是非、ご高覧ください。

 

YCC Temporaryについて

 

開催概要

YCC Temporary FUYUKI YAMAKAWA
YCC Temporary 山川冬樹

 

LIVE FOR 70 HOURS

 

日時:開演 2017年7月7日(金)午前0時(開場は開演の20分前)
終演 2017年7月9日(日)午後10時
《70時間連続ライヴ》

 

会場:YCC ヨコハマ創造都市センター 1階ギャラリー

 

料金:前売券 1,500円(全席自由)
当日券 1,800円(当日券は会場販売のみ/全席自由)
※ チケット1枚につき1名様有効。70時間連続開館中は何回でも入退場可。ただし混雑状況により入場制限あり。
※ 高校生以下入場無料(高校生は要学生証提示)
※ 神奈川県青少年育成条例により18歳未満の方は23時〜4時の入場はご遠慮願います。
※7/7~7/9の公演中の間は、カフェオムニバスは休業となります。

 

定員:200名

LIVE FOR 70 HOURS インフォメーション

 

前売りチケット購入

「YCC Temporary 山川冬樹:LIVE FOR 70 HOURS」の前売りチケットは、Peatixにて販売しています。以下のボタンよりPeatixのサイトに移動し、ご購入ください。

 

peatix

主催:YCC ヨコハマ創造都市センター特定非営利活動法人 YCC
助成:芸術文化振興基金
後援:横浜市文化観光局
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照明:岡野昌代
照明協力:春田幹人、小駒豪、相馬寛之
プログラミング:高野諭
記録(写真)・協力:齋藤彰英
記録(映像):西野正将
協力:土田祐介、宮内いずみ
企画:長田哲征(YCC / offsociety inc.
コーディネーション:長田哲征 / 武井麻里子 / 宇野好美(YCC
グラフィックデザイン:加藤賢策 (LABORATORIES)
写真:加藤健

YCC Temporaryに関する最新情報は、YCCのFACEBOOK、Twitterをご確認ください。

過去の作品

 

 

 

山川冬樹

黒髪譚歌 (2010)

 

山川冬樹

Lay/ered (w/Yukio Suzuki 2015) Photo: bozzo

ステートメント

Statement

『LIVE FOR 70 HOURS』は、2017年7月7日午前0時から70時間にわたって繰り広げられるライヴ公演である。タイトルはその「LIVE」の語を「Live performance」、すなわち音楽の生演奏を指す名詞として解釈すれば「70時間のためのライヴ」と読むことができるし、「生きる」という現在形の動詞として解釈すれば「70時間を生きる」と読み替えることもできるだろう。しかしここで行われることに事実上その区別はない。なぜならこの公演では音楽の生演奏を指す一般的な意味での「ライヴ」と、私が日常的に「生きる」行為のすべて(睡眠、食事、排泄、入浴、洗面など)が、一つの場で等価に営まれているからだ。

 

いまさら日常と芸術の垣根を取り払おうというのではない。今や両者の垣根はむしろ無さすぎるくらいである。芸術が本来「ハレ」に属する活動であるならば、現代においてそれと「ケ」との間の区別が消滅することは、とうの昔に予測されていた必然である。芸術ばかりか戦争も、テロも、デモも、ネットの炎上も、「ハレ」であり「ケ」でもある、そんな非=日常を私たちは既に生きている。私たちは日々過剰に情報に晒され、また過剰に情報として晒されながら絶えず監視され、急がされ、忘れさせられ、その生の時間はどんどん加速し、細切れに切断されてはただちに消尽されていく。もはや時制すら曖昧で、自分がいつを生きているのかすら解らない。まるで全世界がノンストップでライヴの狂騒の渦中にあるかのようだ。もちろんこうした事態はここ数年の間にはじまったものではないだろう。おそらく何十年も前から少しずつ加速度的に進行してきたものであるにちがいない。しかし私たちはいよいよその遷移の最終相に到達しつつあるのではなかろうか。このような状況において、「ライヴ」という最も原始的な、生の時間に直接かかわる表現形態に取り組んできた者として、その呼称の意味するところに立ち返り、根本からその在り方を問い直さなければならない、そう強く思う。

 

ほんとうに生きた時間が立ち現れるためには、未来から現在が逆照射される必要がある。私たちすべてに等しく訪れる未来、それは「死」である。自らがいつか「死んだ」先の未来を基点にして現在を眺めることによってのみ、私たちはほんとうの意味で「生きる」ことができるのだ。そもそも「ライヴ」がそう呼ばれはじめたのは、レコードをはじめとする「死んだ声」あってのことである。このライヴではグランドピアノによって延々と繰り返されるD(レ)、E(ミ)、A(ラ)、 D(レ)の4つの音(各音の♯と♭を含む)をベースに展開されるが、これら4音の連なり「D E A D」は、「LIVE」という現在形の動詞に対して、「死んだ」という過去形の動詞として解釈することができるだろう。あるいはこれら4音を名詞として解釈するならば、それは「死者」を意味する。実際にこのライヴでは、死者たちの遺したいくつかの記録や楽器が演奏に生かされることになるだろう。さらに共時的に距離を隔てた他者に声を届けるための3つの技術が導入されるだろう。一つは拡声技術、もう一つは通信技術、そしてもう一つは祈りの技術である。

 

さて、この70時間で何が起こるのか。観客がライヴの全貌を把握することはほとんど不可能だ。しかしながら、あらゆるものが徹底的に装置化されてゆくこの世界の只中で、既成の規範を逸脱しながら、私は歌いつづけなければならない。生きるために。そして生まれ変わるために。そのための70時間がここに在る。

 

 

 

山川冬樹

LIVE FOR 70 HOURS アフタートーク

AFTER TALK

 

YCC Temporary 山川冬樹 
LIVE FOR 70 HOURS アフタートーク

 

「LIVE FOR 70 HOURS」とは何だったのか。

 

7月7日0時からスタートし、7月9日22時に終了した70時間にわたる「YCC Temporary 山川冬樹:LIVE FOR 70 HOURS」。体験された皆様、いろいろな感想、感情が生まれたのではないかと思います。その想いを、7月21日(金)に山川冬樹と一緒に語り合う会を開催いたします。

 

「LIVE FOR 70 HOURS」とは何だったのか。ともに考えましょう。

 

大盛況の内に終了いたしました。ご参加いただいた皆様ありがとうございました。

 

<開催概要>
日時:2017年7月21日(金)19:00〜21:00予定(受付18:45)
会場:YCC ヨコハマ創造都市センター1F カフェ オムニバス
定員:20名(事前申込制・先着順)
参加費:500円(ワンドリンク付)
主催:YCC ヨコハマ創造都市センター(特定非営利活動法人YCC)

チケット

Ticket

「YCC Temporary 山川冬樹:LIVE FOR 70 HOURS」の前売りチケットは、Peatixにて販売しています。以下のボタンよりPeatixのサイトに移動し、ご購入ください。

 

peatix

インフォメーション

Information

<座席について>

・会場内には、ベンチシート、カーペットエリア、スツールをご用意しています。空いているエリアでご観覧ください。荷物を置くなど場所とりはご遠慮ください。

 

<飲食について>

・会場内で食べ物や飲み物の販売はございません。

飲食物の持ち込みは可能ですが、以下の制限がございます。

・お弁当、サンドイッチ、おにぎりなどの軽食、ソフトドリンク類のみ持ち込み可能です。

・ゴミは指定の場所に分別して捨てていただくか、もしくはお持ち帰りください。

・酒類の持ち込み、飲酒は禁止です。

会場エリア外となりますが、椅子とテーブルを備えた休憩エリアがございます。そこで飲食することも可能です。

 

<撮影について>

・写真・動画撮影は可能です。

・本イベントでは、YCCスタッフやカメラマンによる記録撮影を行います。客席を含む会場内の映像・写真がYCCや他メディアのSNSやウェブ等で公開されることがございます。予めご理解くださいますようお願いいたします。

 

<その他注意事項>

・施設内、および施設外周ともに火器厳禁・禁煙です。

・会場内にクローク・コインロッカーはありませんので、荷物等の保管は各自で行ってください。会場内・外で発生した盗難等について、主催者・出演者および事務局は一切責任を負いません。

夜通しの公演になりますので、近隣への配慮をお願いいたします。

山川冬樹

Fuyuki Yamakawa

 

山川冬樹

Photo: Yusuke Tsuchida

 

現代美術家/ホーメイ歌手。1973年ロンドン生まれ。神奈川県横浜市在住。声と身体を媒体とした表現で、音楽、現代美術、舞台芸術の分野で活動。心臓の鼓動の速度や強さを意識的に制御し、それを電子聴診器を用いて光と音に還元するパフォーマンスや、骨伝導マイクで頭蓋骨の振動を増幅したパフォーマンスで、国内外のアート・フェスティバルやノイズ/即興音楽シーンなど、ジャンルを横断しながらこれまでに15カ国でパフォーマンスを行う。また一人で同時に二つの声で歌うと言われる、アジア中央部の伝統歌唱「ホーメイ」の名手としても知られている。舞台や現代美術の作品発表のほか、現在も継続しているハンセン病療養所(瀬戸内国際芸術祭2016/大島青松園にて)での長期的な取り組みも行っている。2015年横浜文化賞 文化・芸術奨励賞受賞。

略歴

Biography

山川冬樹
FUYUKI YAMAKAWA

 

Artist's Website
山川冬樹Facebookページ 

 

主なライブ・パフォーマンス、舞台出演

  • 2016 『Tokyo Experimental Performance Archive』(ソロ)/superdeluxe/東京
  • 2016 『間人』(共同演出 w/首くくり栲象,村田峰紀)/前橋市芸術文化れんが蔵
  • 2016 『あたらしいこえ』(構成・演出 w/鴻池朋子)/群馬県立近代美術館
  • 2015 『Lay/eared』 旧タンジョン・パガー駅跡地(共同演出 w/鈴木ユキオ)/シンガポール
  • 2015 『山口小夜子 光と闇の夜』(ソロ)/東京都現代美術館
  • 2015 『異界婚姻譚〜同じものではいられない』(構成・演出 w/鴻池朋子) 神奈川県民ホールギャラリー
  • 2014 『In a Heartbeat for ArtScience Late』(ソロ)/マリーナベイサンズ/シンガポール
  • 2014 『グランギニョル未来』(椹木野衣作・飴屋法水演出 山川役)/YCC/横浜
  • 2014 『d/a/d』(構成・演出 w/ハラサオリ,小田朋美)新世界/東京
  • 2014 『ASYMMETRIA』(構成・演出 w/横町慶子)新世界/東京
  • 2014 『銀河系の果ての音をきく』(構成・演出 w/齋藤陽道)/ワタリウム/東京
  • 2013 『「パ」のためのヘールシュピール』(構成・演出)/東京オペラシティギャラリー
  • 2013 『六本木アートナイト2013/六本木人力発電所』/六本木ヒルズアリーナ
  • 2012 『山川冬樹パフォーマンス Membrana』(構成・演出)/京都芸術センター
  • 2011 『Big in Japan』(ソロ)/Paddington Town Hall/シドニー
  • 2011 『東京藝術発電所 発電ライブ』(コンセプト・演出 w/伊東篤宏、小町谷圭)/東京藝術大学
  • 2011 『伊藤キムと山川冬樹が合体して「山川キム」になりました』(共同演出 w/伊藤キム)/大阪
  • 2011 『Patterns+Pleasure Festival』(ソロ)/Theater Frascati/アムステルダム
  • 2011 『金閣寺』/(三島由紀夫作・宮本亜門演出 鳳凰役)/Rose Theater/ニューヨーク
  • 2011 『金閣寺』/(三島由紀夫作・宮本亜門演出 鳳凰役)/KAAT神奈川芸術劇場
  • 2010 『あいちトリエンナーレ2010/PNEUMONIA』(構成・演出)/愛知芸術文化センター
  • 2010 『HARAJUKU PERFORMANCE+2010』(ソロ)/ラフォーレミュージアム原宿/東京
  • 2010 『PPAF2010/黒髪譚歌』(構成・演出)/VACANT/東京
  • 2010 『GREC2010』(ソロ)/バルセロナ現代文化センター/バルセロナ
  • 2010 『灰野敬二×山川冬樹』(デュオ)superdeluxe/東京
  • 2010 『Play. Cine en Directo Festival』(ソロ)/La Casa Encendida/マドリッド
  • 2009 『4.48サイコシス』/(サラ・ケイン作・飴屋法水演出)/あうるすぽっと/東京
  • 2009 『Sympathetic Body』(ソロ)/ナム・ジュン・パイク・アートセンター/京畿道(韓国)
  • 2009 『パリ・メンズ・コレクション MIHARA YASUHIRO』(ソロ)/エコール・デ・ボザール/パリ
  • 2008 『HARAJUKU PERFORMANCE+SPECIAL』(w/飴屋法水)/ラフォーレミュージアム/東京
  • 2008 『恵比寿映像祭 映像をめぐる7夜』(ソロ)/東京都写真美術館
  • 2008 『第3回南京トリエンナーレ2008』(ソロ)/南京博物院/南京市(中国)
  • 2008 『ZENSORS』(w/藤本隆行、真鍋大度、堀尾寛太)/RADIALSYSTEM V/ベルリン
  • 2007 『ヴェネツィア・ビエンナーレ Danza』(構成・演出 w/伊東篤宏,ドラびでお,MASH)/イタリア
  • 2007 『Some cats from Japan』(ソロ)/The Kitchen/ニューヨーク
  • 2007 『Vancouver New Music』(ソロ)/The Scotiabank Dance Centre/バンクーバー
  • 2007 『The Time-Based Art Festiva2007』(ソロ)/ポートランド
  • 2007 『D.D.D.』(w/川口隆夫)/Esplanade/シンガポール
  • 2006 『ヴェネツィア・ビエンナーレ Danza/D.D.D.』(w/川口隆夫)/ヴェネツィア
  • 2006 『MODAFE2007/D.D.D.』(w/川口隆夫)/ARKO Arts Theatre/ソウル
  • 2006 『ALIVE ART MATSURI vol.2 山川冬樹』(ソロ)/BankART Studio NYK/横浜
  • 2006 『フジロックフェスティバル’06』(Alayavijana)/苗場スキー場特設ステージ/新潟
  • 2005 『Queer Zagreb Festival/D.D.D.』(w/川口隆夫)HDLU/クロアチア共和国
  • 2004 『Queensland Music Festival』(ソロ)/ブリスベン
  • 2004 『sound/bodies』(ソロ)/Govett-Brewster Art Gallery/ニュージーランド
  • 2004 『sonarsound Tokyo2004』(ソロ)/エビスガーデン広場/東京
  • 2004 『フジロックフェスティバル’04』(ソロ)/苗場スキー場特設ステージ/新潟

 

主な展覧会

  • 2016 『瀬戸内国際芸術祭2016』/大島
  • 2015 『Don't Follow the Wind』展(グランギニョル未来)/福島県浜通り帰還困難区域内
  • 2015 『コレクション・ビカミング』展/東京都現代美術館
  • 2015 『山口小夜子 未来を着る人』展/東京都現代美術館
  • 2014 『札幌国際芸術祭2014』/札幌駅前通地下歩行空間/北海道
  • 2014 『Sharing Vibes』展/アツコ・バルー/東京
  • 2013 『Your Voice is Mine』展/NUSミュージアム/シンガポール
  • 2012 『3.11とアーティスト 進行形の記録』展/水戸芸術館/茨城
  • 2011 『アトミックサイト』展/現代美術製作所/東京
  • 2010 『MOTコレクション Plastic Memories-いまを照らす方法』展/東京都現代美術館
  • 2009 『I BELIEVE 日本の現代美術』展 /富山県立近代美術館/富山
  • 2009 『ヨコハマ国際映像祭2009 CREAM』/BankART StudioNYK/横浜
  • 2008 『釜山ビエンナーレ2008』釜山市立美術館/釜山(韓国)

 

受賞

  • 2015 横浜文化賞 文化・芸術奨励賞
  • 2003 ユネスコ主催第4回国際ホーメイ会議コンテスト アヴァンギャルド賞

 

パブリックコレクション

  • 東京都現代美術館

アクセス

Access

YCC ヨコハマ創造都市センター

 

YCC ヨコハマ創造都市センター

 

YCC ヨコハマ創造都市センター
〒231-8315 横浜市中区本町6-50-1 

 

アクセス
■みなとみらい線 馬車道駅 1b出口
(野毛・桜木町口・アイランドタワー連絡口直結)
■JR・市営地下鉄線 桜木町駅 徒歩5分
■JR・市営地下鉄線 関内駅 徒歩7分