Summary

概要

長年使用されていなかった複数の住宅を改修した複合施設 azumagaoka articulation (東ヶ丘アーティキュレーション)における初めての展覧会。横浜中心部はもともと湾であり、江戸時代、その湾を埋立てることにより大地へと変え、今の横浜は誕生しました。当時、本展の会場である東ヶ丘周辺の山を削り、埋立のための土砂として使用されており、周辺には埋立時の歴史を語る遺構が複数残っています。周囲に多くの崖と階段が存在する東ヶ丘は、我々が今、立っている横浜の大地を作るために生まれた場所でもあります。本展覧会「崖と階段」は、この展覧会場が物語る横浜の歴史に焦点を当てると同時に、この地が有する地理的特性である崖・階段と、アーティストや人々の人生、生き方を重ね、人生とは何か、生きるとは何かを提示することを意図し開催したものです。

 

 

【展覧会概要】

 

~古文より~
我々の人生は崖のようなもの
崖から転げ落ちることもあれば、
階段を上り、崖の上から素晴らしい景色を見られることもある

 

横浜中心部はもともと湾であり、江戸時代、その湾を埋立てることにより大地へと変え、今の横浜は誕生しました。江戸末期、本展会場の周辺の山や丘を削り、埋立のための土砂として使用されており、周辺には当時の歴史を物語る遺構が複数残っています。多くの崖と階段に囲まれた本展会場は、我々が今、立っている横浜の大地を作るために生まれた場所でもあります。本展覧会「崖と階段」は、この展覧会場が物語る横浜誕生の歴史に焦点を当てると同時に、この地が有する地理的特性である崖・階段と、アーティストや人々の人生、生き方を重ね、人生とは何か、生きるとは何かを模索することを意図しています。

 

本展では、国内外で優れた美術作品を継続的に制作・発表していると同時に、たぐい稀な表現手法、不可解さ・魅力の両方を有しているなど、希少かつ特異な表現で作品を制作し続けているアーティストに焦点を当てています。アクリル積層で作られる彫刻、シルクスクリーンかのように描かれる色鮮やかで精緻な絵画、美しく怪しいインスタレーション、美しさと毒に溢れる陶芸作品、布と糸で描かれる平面作品、手掘りのゴム判で生み出される魂の作品、静謐で激しい写真作品、社会や人間の本質をえぐるパフォーマンス、横浜で撮影された歴史的写真など。年齢も、表現手法も、全く異なるアーティストたちが参加しています。

 

生きるとは、何なのでしょうか?過去と現在、真実と嘘、見えるものと見えないもの。二項対立で語れば、色々あるのかもしれません。「崖と階段」に囲まれたこの地で、二項対立だけでは見ることのできない、大切な何かを見つめることを試みます。

 

   

Exhibition Summary

展覧会概要

名称 Contemporary Art Exhibition「崖と階段」
会期 2021年10月22日(金)~12月5日(日)
水・木・金・土・日のみ開場 / 毎週月・火はお休み
会場 azumagaoka articulation
参加作家(五十音順) 石倉潤 / Jun Ishikura(写真)
今井俊介 / Shunsuke Imai(絵画・インスタレーション)
大巻伸嗣 / Shinji Ohmaki(インスタレーション・映像)
葛西絵里香 / Erika Kasai(ゴム判作品・インスタレーション)
古賀崇洋 / Takahiro Koga(陶芸)
関川航平 / Kohei Sekigawa(インスタレーション)
中﨑透 / Tohru Nakazaki(インスタレーション)
袴田京太朗 / Kyotaro Hakamata(彫刻・インスタレーション)
フェリーチェ・ベアト / Felice Beato(写真)
ユ・ソラ / Sora Yu(布と糸・平面)
主催 offsociety inc. (オフソサエティ) 
助成 ⽂化庁「ARTS for the future!」
協力 吉田興産株式会社
キュレーション 長田哲征(offsociety inc. 
コーディネーション 長田哲征・古溝理沙(offsociety inc. 
設営・インストール スタジオステップ 広瀬義巳
設営 山田裕介(黄金町BASE)
謝辞 下司悠太 
ウェブサイト https://azumagaoka.com/gaketokaidan/