Summary

概要

長年使用されていなかった複数の住宅を改修した複合施設 azumagaoka articulation  (東ヶ丘アーティキュレーション)における2回目の展覧会。コロナにより人々の関係が分断される状況があった一方で、人々のなかには、常に途切れることなく、さまざまな思いや感情が常に存在し、それら、ひとりひとりの思いや感情が、その時代や社会を形づくっていくのではないかという点に焦点を当て、「それは、あなたかもしれないし、私かもしれない」という、主観と客観が交わりあうことを念頭に、目に見えない人々の思いや感情に焦点を当てた展覧会。

 

【展覧会概要】

世界的にまん延したコロナ・ウイルスは、世界中のさまざまな活動を停止させ、人々のコミュニケーションさえ奪ってしまうような出来事でした。一方で、場所や時代に関わらず、人々のなかには、常に、途切れることなく、さまざまな思いや感情が常に存在し、それら、ひとりひとりの思いや感情が、その時代や社会を形づくっていくように思います。

 

人知れず正しいことをした時、誰かを助けた時、それをできるのは自分しかいないと思った時、誰かを愛した時、嘘をついた時、間違ったことをした時、誰かを傷つけた時、自分が一番だと思っている時、自分が主役だと思っていたのに実は主役ではなかった時、他愛のない小さな出来事に幸せを感じた時、幸せそうに振舞っているけれど幸せではない時、意図せず称賛された時、見えない未来に向かって信念をもって行動している時、誰にも言えない秘密を抱えている時・・・。

 

「それは、たぶん、わたし。」

 

本展では「それは、あなたかもしれないし、私かもしれない」という、主観と客観が交わりあうことを念頭に、目に見えない人々の思いや感情に焦点を当てています。背後に人々のストーリーを感じさせてくれる作品や人物をモチーフとした作品など、「人」「思い」「誰かの物語」などをテーマとし、来場者自身が個々の経験や思いを投影できるような作品を通して「わたし」と「あなた」が重なりあい、感じたこと、想ったことを思い思いに話したくなるような、人々の交流を取り戻すことができるような展覧会となることを目指しています。

 

我々が生きる今は、どのような時代なのでしょうか。人々は何を思い、世界では、今、何が起きているのでしょうか。現在進行形で今を生きる我々には、それを把握することは難しいのかもしれません。しかし、今、我々が経験している出来事は、過去にもあったことなのかもしれないし、未来にも起きることなのかもしれません。明確に語ることはできないけれど、何かを感じ、想像することはできる。我々は、具象と抽象の狭間で生きているのかもしれません。

 

わたしを、あなたを、出会ったことのない誰かを、そして世界を知るための手掛かりとなるような何かを見つけるための、ささやかで、壮大な試みです。

   

Exhibition Summary

展覧会概要

名称 「それは、たぶん、わたし。」展
会期 2022年10月7日(金)~12月4日(日)
水・木・金・土・日のみ開場(毎週月・火はお休み)
会場 azumagaoka articulation
参加作家
(アルファベット順)
垣本泰美 / Hiromi Kakimoto(写真)
川口奈々子 / Nanako Kawaguchi(絵画)
エルパック / L PACK.(プロジェクト)
松川朋奈 / Tomona Matsukawa(絵画)
主催 offsociety inc. (オフソサエティ) 
助成 ⽂化庁「ARTS for the future!2」
協力 吉田興産株式会社 
キュレーション 長田哲征(offsociety inc. 
コーディネーション 長田哲征・古溝理沙(offsociety inc. 
設営・インストール スタジオステップ 広瀬義巳
設営 小畑祐也
グラフィックデザイン 岸田紘之(temporary 
ウェブサイト https://azumagaoka.com/tabunwatashi/