企画段階におけるVRの活用 – Step4-A

Step4-A – VRで作成した3DデータをPC上で見る

Step3で作成したデータをPCでも見れるようにします。常にVRを使用し、3Dデータを見ても構いませんが、VRヘッドセットを見るたびに装着しなくてはいけないのも面倒なので、PC上でも簡単に見れるようファイルをエクスポートし、Windowsの3D Builderに取り込みます。作業手順は以下です。

1. VR上(Oculus Quest 2)の Gravity Sketch で作成した3DモデルをOBJファイル形式でエクスポートする
※保存場所はクラウドを選択
2. PC上のブラウザで landingpad.me にアクセスし、先ほどエクスポートしたOBJファイルをPCにダウンロードする
3. 3D Builder(Windows)を立ち上げ、ダウンロードしたOBJファイルを開き、3Dモデルを3D Builderにインポート

この手順で、PC上でも容易に作成した3Dモデルを閲覧、編集することができます。

 

企画段階におけるVRの活用 – Step3-B

Step3-B – 作品などの展示物をVR上の展覧会場に配置する(VR上で作成)

 

Step2でVR上に取り込んだ展覧会場に、作品などの展示物を配置し、どの場所にどの作品を配置すると、どう見えるのかなどを検証します。Step3-Aでは、あらかじめ作成した作品データをインポートし、配置しましたが、Step3-Bでは、VR上でボリュームを作成し、配置していきます。複雑な形状の展示物をVR上で作成することも可能ですが、作業に時間がかかることと、企画検討段階では、おおよそのボリュームの配置が確認できればよい場合も多いので、そのような場合を想定しての作業です。

 

企画段階におけるVRの活用 – Step3-A

Step3-A – 作品などの展示物をVR上の展覧会場に配置する(オブジェクトインポート)

Step2でVR上に取り込んだ展覧会場に、作品などの展示物を配置し、どの場所にどの作品を配置すると、どう見えるのかなどを検証します。実験なので、ここでは本物の作品ではなく、作品のような立体物をあらかじめ用意し、インポート、VR上の展覧会場に配置していっています。作業時間20分程度。

展覧会場が大きい、作品が複雑などの場合は、より多くの時間がかかると思います。ただ、企画段階では、この程度のボリュームの作品が、この場所に展示されるとど海得るのか、全体のバランスや見え方がどうなるのかという点が気になることがあり、作品の細かなところまでVR上で表現できていなくても、こういう具合に見えるのか、ここじゃなくて、こちらかなという判断をVR上で確認できるという点で、非常に役に立つツールと考えられると思います。

 

企画段階におけるVRの活用 – Step2

Step2 – 3DモデルをVR上に取り込む

Step1 で作成した3Dモデルを、VR(Oculus Quest 2)に取り込みます。Step2以降は、すべてOculus Quest 2を装着し、VR上で作業しています。使用するソフトは、Oculus Quest 2のアプリストアからダウンロードができる Gravity Sketch です。作業時間は5分程度です。作業手順は以下。

1. Oculus Quest 2を装着し、Gravity Sketch を立ち上げる
2. Step1で作成した展覧会場の3Dモデル(OBJファイル形式)をインポートする

スケールを1:1にすることで、展覧会場をVR上で原寸で見ることが可能になります。その後、位置、照明方向、色などを調整し、見えやすくしています。

 

企画段階におけるVRの活用 – Step1

Step1 – 展覧会場の3Dモデリング

VRで展覧会場を見ることができるようにするために、最初にPC上で、展覧会場の3Dモデルを作成します。今回作成したのは、このリサーチのために作成した、架空の展覧会場です。作業手順は以下。作業時間10分程度で作成しています。

1. 図面データ(DWG)を3Dモデリング・ソフトに取り込み
2. 3Dモデリング・ソフト上で、壁、床、天井などを作成
3. 完成した3Dモデルを OBJファイルでエクスポート
※VR上で使用するGravity SketchがOBJファイルでのインポートが可能なため
4. PC上で、landingpad.me にアクセスし、 OBJファイルをアップロードする
※landingpad.me にファイルをアップロードすることで、VR上のGravitty SketchからOBJファイルをインポートできるようになります

この後、VRヘッドセットに取り込み、VR上で作業を行っていきます。